加工チャート

【加工チャート-生地編】《デニム生地》のレーザー加工チャートを製作!

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作

今回のレーザー加工チャートは

【デニム生地】×【ベクター彫刻】

100均のデニム生地Etcher Laser(レーザーカッター)で彫刻する場合の加工パラメータを、チャートにまとめてみました!

こっさくま

デニム生地にレーザー加工すると、染色が落ちることでデザインが白っぽく浮かび上がってくるよ!

用意するモノ

□ 綿100%のデニム生地[厚め]
 …100均(ダイソー)で購入

□ 霧吹き(水)& ティッシュ
 …加工前に吹く + 汚れを拭く

□ Etcher Laser(エッチャーレーザー)
 [3.5W / 底部取り外し可能タイプ]
 …SmartDIYs製のレーザー加工機

① 綿100%のデニム生地[厚め]

今回準備したアイテムはコチラ⬇︎

ダイソーのデニム生地
▲ 色味が違うモノや、厚みが違う商品も混ざってたから注意!
ダイソーのデニム生地
▲ デニム生地にはポリエステルやナイロン等が混合されているものもあるので注意!
商品名デニムはぎれ
サイズ約 45 × 73[cm]
厚み約 0.7[mm]
材質綿 100[%]
購入先DAISO(ダイソー)
価格100[円 / 枚](税抜)
合計110[円](税込)

厚みはデジタルノギスで測りました!

0.7mmなので触った感じも結構しっかりしています!

ダイソーのデニム生地
▲ 生地を開くとこれくらいのサイズに

生地の実寸を測ってみた所、タテヨコ共5〜10mm程、表記サイズ(45×73cm)より大きかったです!

上の画像のように 折り目が結構ガッツリ付いてしまっているので、レーザー加工する前にアイロン(スチームの高温)をかけました!

こっさくま

ちなみにデニム生地はほつれてくるから、ミシンで端処理をしたよ!ジグザグ縫い!

② レーザー加工機【Etcher Laser】

SmartDIYs製【Etcher Laser(エッチャーレーザー)で加工していきます!

Etcher Laser-エッチャーレーザー
▲ Etcher Laser 3.5W(底部取り外し可能タイプ)
こっさくま

加工機の稼働環境やレーザーモジュールの使用状況によっても結果に多少差が出ると思うので、あくまで参考程度ということで…!

《デニム生地》の加工チャート

1. 推奨パラメータは、コレだ!

製作した加工チャート結果はコチラ⬇︎

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]製作した加工チャート

この加工チャートは、【A5サイズ(210×150mm)】で作成しています!

霧吹きで生地を濡らしながらレーザー加工を行いました!(詳細は後述します!)

この彫刻結果から、

  1. 文字や線など、細く彫刻する場合
  2. 塗りの面が広い場合

上記2パターンでパラメータを分けた方が良いと判断しました!

それぞれの推奨パラメータ範囲はコチラ⬇

Pattern ❶ 細く彫刻する場合

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 彫刻が細めの場合の推奨パラメータ範囲
デニム生地に
【細く彫刻する場合】の推奨パラメータ範囲
スピード2900〜3300[mm / min]
パワー30〜45[%]
ハッチング0.05[mm]※
回数1[回]※

Pattern ❷ 塗りの面が広い場合

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 塗りの面が広い場合の推奨パラメータ範囲
デニム生地に
【塗りを彫刻する場合】の推奨パラメータ範囲
スピード3000〜3400[mm / min]
パワー25〜35[%]
ハッチング0.05[mm]※
回数1[回]※

※ハッチングと回数に関しては、すべて固定で検証しました。

※レーザー加工機・加工アイテムの個体差によって、最適な数値は異なる場合があります。

こっさくま

★ 彫刻の綺麗さ

★ 彫刻後の耐久性(生地が破れないか)

★ レーザー加工時間の短さ

を考慮して、バランスが良いと判断したパラメータ範囲だよ!

2. こっさくま的 パラメータ考察

推奨パラメータと謳ってはおりますが、結局 好みの彫刻の濃さは人それぞれだと思いますので、、少しでも参考になれば幸いです(゚∀゚)

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]ETCHER…の英字は1文字 W3×H7mmくらい
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]★は10mm角のサイズ!

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]ちなみに★の周りの四角はベクタ(線)彫刻
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]円ロゴマーク(φ50mm)の抜き文字は2mm角くらい!

スピード

  • 今回の範囲【SP:2600〜3500】では、そこまで彫刻の荒さの違いは分からなかった

    ⬆︎デニム生地がそもそも荒目なので、“ 彫刻が荒い” とは感じない

    ⬆︎通常、スピードを遅くした方がより綺麗な(丁寧な)彫刻になるけど、デニムの場合は遅い【SP:〜2800】とかえってパワーとの調整がしづらいかも

    ⬆︎もっとスピードを上げても【SP:3600〜とか】良かったかもしれない…
  • 低スピード【SP:2600〜】は、高パワー【PW:40〜50】だと黄ばみが残ってしまった
  • なぜかスピードを上げるにつれて、【PW:5%】の彫刻が濃くなってる…

    ⬆︎理由はよく分からん…

パワー

  • 【PW:45%〜】だと、生地自体がダメージ受けてる感じ

    ⬆︎面で彫刻した場合はより凹凸(ダメージ)を感じるので注意

    ⬆︎細い線の場合は凹凸は気にならず、色も濃い目になるのでアリかも

    ⬆︎【SP:2600】の場合は【PW:30】くらいから凹凸を感じる

    ⬆︎【SP:3000】の場合は【PW:35】くらいから凹凸を感じる

    ⬆︎【SP:3500】の場合は【PW:40】くらいから凹凸を感じる
  • あくまで染色を落とすだけにしたい場合は、なるべく低パワーでやる方が良さげ

    ⬆︎ただし彫刻部分の白さは薄くなっちゃうけど

ハッチング

  • 綺麗さ重視なら、最小値【0.05mm】で!

    ⬆︎ただし時間は掛かる
  • 彫刻の向きによる違いは特に感じず

デザインデータ

  • 線や細めの書体・小さめの彫刻は、デニム生地にはあまり向かないかも

    ⬆︎文字サイズにもよるけど、筆記体とかは特に読み取りづら

    ⬆︎止むを得ず 細く小さく彫刻する場合は、ある程度 高パワーじゃなきゃダメそう
  • ベタの中に文字やパーツを抜く場合(=白抜き)は、パワーは極力弱めが良さそう

    ⬆︎スピード早め【SP:3400】でも、【PW:35】だと抜き部分の文字が少しダメージを受けてる感じだった

加工チャート製作のウラ側

1. 準備した加工チャート用画像と手順

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ スピード3600以降も作れば良かったかな(゚∀゚;)

手順としては、

  1. まずは【星マーク部分】のみを彫刻(すべて設定数値を変える)
  2. 綺麗に彫刻出来ている数値をいくつかピックアップ
  3. その数値を元に、文字やイラストを彫刻してみる

といった流れです。

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 専用ソフト上で★の数値を1つずつ変更(゚∀゚;)
こっさくま

ちなみに縦長のデザインは、彫刻の向きも【タテ向き(Vertical)】にすると加工時間が結構短縮できたりするよ!

2. デニム生地を霧吹きで濡らすテスト

デニム生地にレーザー加工するにあたり、軽く下調べした所、、

生地を湿らせてからレーザー加工すると、黄ばみを抑えられる!

ということを知り、簡単にテストしてみました!(゚∀゚)

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 左の生地だけ、霧吹きでガッツリ濡らします
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ レーザー直後はほぼ変わらない感じ…(左:濡らした / 右:濡らしてない)
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 両方共 霧吹きで濡らしてティッシュで汚れを拭き取ります

汚れを拭き取る時は、ゴシゴシするとティッシュの繊維が生地に絡まってしまいます

上からティッシュをポンポンしたりグーっと押し付ける感じにすると、割と簡単に黄ばみが取れていきます!(゚∀゚)

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 汚れを拭き取ったあと(まだ濡れてる状態)
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 乾いた状態。気持〜ち、左(濡らした方)が白っぽいような…?

正直、ほとんど違いは無いように感じました。。笑

まぁでも、予め濡らしていた方(左)が、黄ばみ汚れが簡単に落としやすかったような気がしなくもなかった…かも(゚∀゚;)

こっさくま

でも、もしかしたら濡れ具合によって彫刻の感じも変化しちゃってたかなーって、ちょっと後悔したよ…(均一に濡らすのは難しいしね)

とはいえ、汚れを拭き取るまでの時間とかも影響するかもだし、色々言い出したらキリが無いので大目に見てもらいます…(°-°)

ってことで、加工チャートの本番も、霧吹きで都度 生地を濡らしつつ、黄ばみ汚れをこまめに拭き取りつつ、コツコツ加工を進めました!

…ただしココで注意!

生地をピンと張った状態で加工エリアに設置しても、霧吹きで全体を濡らし過ぎると、徐々にたわみが出来てしまうことがあります

実際、★のチャートを作成してる時は結構広い面にたっぷり霧吹きしていたので、気付くと生地がたわんできていました(゚∀゚;)

たわんだ状態のままレーザー加工をすると歪みが生じてしまう恐れがあるので注意しましょう!

こっさくま

まぁ、加工途中で生地を張り直すってのもリスクがあるから、なるべくたわまない程度に霧吹きするってことで…笑

3. レーザー彫刻後の仕上げ

加工チャート結果でアップした写真は、彫刻によって付着した黄ばみ汚れを拭き取った、仕上げ後の写真です。

基本的には上述したテストと同じ手順で、ティッシュでポンポングーって感じで汚れを拭き取っていきます!

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 円ロゴマークの彫刻直後は大分黄ばみがありました
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 霧吹きで濡らして…
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ ティッシュでポンポングー
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 黄ばみが大分落ちました

濡れてる状態の時は、彫刻がより薄く(淡く)見えます!

生地が乾いてくると、段々 白が強くなってきます!(゚∀゚)

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 天体マークはパワー強めだった為、黄ばみというより焦げっぽい感じに。。
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲ 大分白くなったけど黄色っぽさが残っちゃった
こっさくま

今回は霧吹き+ティッシュの “ポンポングー洗い” しかしなかったけど、しっかり洗濯したら黄ばみも取れるかも?(゚∀゚) いつか試す…

4. 加工チャートの写真集

EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]タイトルのくまの四角はW15×H13mmくらい
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]SP:2600 / PW:50%は大分ダメージあり!
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]太めの書体なら抜き文字も良い感じ
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]結構ハッキリ彫刻出来てるけど、触るとかすかに凹凸を感じる…
EtcherLaserでデニム生地のレーザー加工チャート製作
▲[+]デニム生地の加工チャート製作、成功です!
こっさくま

低パワーの淡い彫刻も味があって良い感じだくま〜

まとめ

デニム生地へのレーザー加工は、彫刻の濃さを取るか、耐久性を取るかの葛藤と戦いながら加工することになるかと思います(゚∀゚)笑

彫刻した部分を触って “かすかに凹凸を感じる” 程度なら そこまで耐久性を気にしなくても大丈夫な気がします。(生地の用途や面のサイズにもよりますが…)

※少なくとも今回作成した加工チャートは、破れそうな箇所は特にありませんでした!(゚∀゚)

あえて高出力でダメージ加工をするってのもアリだと思います!(火の元に注意!)

今回は手に入れやすいダイソーのデニム生地を使いましたが、違うデニム生地だと全然違う結果になる可能性もあります(゚∀゚;)

レーザー加工機や、加工する製品にも個体差があるので、こっさくま的 推奨パラメータはあくまで参考程度にして頂ければ幸いです!

それではまた次回も よろしくお願いします!٩( ᐛ )و

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